一般質問要旨
- 会議名
- 平成28年 3月 定例会(第1回)
- 質問日
- 平成28年3月4日
- 区分
- 一般質問
- 議員名
- 笹本英輔 (創政会)
要旨
1.まちづくり
(1)人口動態
【1】首都圏のベッドタウンとして発展してきた背景を持つ狭山市における、現在の人口増減の状況をどのように考えていますか?
【2】狭山市に対する市民の帰属意識の状況をどのように分析していますか?
(2)地域活動
【1】生涯学習活動やスポーツ活動など、地域活動に参加する市民の状況をどのようにとらえていますか?
【2】各世代の市民が生活上の悩みを相談したり、気軽に立ち寄れたりする施設や「居場所づくり」について、現在の考えをお聞かせ下さい。
(3)青少年育成・児童福祉
【1】青少年が家庭生活・学校生活上の悩みを相談したり、立ち寄れたりする「居場所づくり」についての必要性をどのようにお考えですか?
【2】貧困家庭を救う可能性がある取り組みの一つである「子ども食堂」についてのご見解をお聞かせ下さい。
【3】子ども達が大人になって「狭山市」に戻ってきたくなるような取り組みについて、市はどのような考えをお持ちですか?
―――質問と答弁の要旨―――
◆人口と市への帰属意識
Q1 現在の狭山市における人口増減の具体的状況と人口の将来予測及び目標人口は。
A1 首都圏のベッドタウンとして、昭和40年代後半から50年代前半に急激に人口が増加し、現在はそのころ転入した世代が高齢期である。20歳代前半から30歳代前半までの世代は、仕事や結婚などを契機として市外へ転出する傾向が続き、出生率の低下とともに少子高齢化と人口減少が進んでいる。平成6年以降マイナスの状態が続いていた転入転出のような社会動態は、27年はプラスマイナスゼロとなった。策定中の狭山市人口ビジョンの最終年度である72年度、2060年には人口を7万4,932人と推計しているが、出生率の改善と転入促進により、目標人口を10万5,000人としている。
Q2 本市における市民の帰属意識の状況は。
A2 25年度に実施した市民意識調査によると、狭山市に住み続けたいとの回答が約70%を占めており、21年度の約60%を上回る結果となっている。住み続けたい理由としては、人と人のつながり、良好な生活環境、町への愛着などが多かったので、帰属意識は高まっていると考えている。
◆地域の「居場所づくり」
Q3 地域の「居場所づくり」について、どう考えるか。
A3 住民同士の関係の希薄性が問われる現在、人のつながりをつくる有効な方法と考えている。地区センターは、地域住民の交流やまちづくり活動など、地域と行政をつなぐ総合窓口であり、地域住民からの相談等の受け付けや関係機関との調整業務を担っている。公民館は多くの住民が学び、集い、交流する地域の生涯学習や社会教育の拠点施設である。今後も地域活動の拠点として住民と一体となってイベントや事業を実施し、地域の担い手となる人材の育成に努め、気軽に立ち寄れる場となるよう取り組んでいく。
Q4 「子ども食堂」の取り組みに対する見解は。
A4 NPOや市民団体、地域住民が主体となり実施されている取り組みであり、経済的に困窮する家庭や、一人で食事をとらなければならない子どもにとって支えとなる活動であると認識している。食の提供とともに、孤立しがちな家庭を地域に迎え入れ、地域の人たちと過ごす居場所を提供するという試みでもあると理解している。活動の広がりを注視し、情報の発信を行っていきたい。
◆子ども達が狭山に戻ってくるために
Q5 子ども達が大人になって「狭山に戻ってきたくなるような取り組み」についての考えは。
A5 28年度の新規事業としてスタートする「夢をかなえるプロジェクト」は、子ども達が自らの夢を企画・提案し、行政や地域の支援を受けながらかなえていくプロセスを通じて充実感や達成感を感じてもらい、健やかな成長を支援するもの。市民活動団体などとの協働により、希薄化する世代間交流や地域間交流につなぎ、狭山市への誇りと愛着を醸成する事業である。子どものころのわくわくした体験は忘れがたいものなので、こうした体験を重ねることで狭山市への思いを持ち続けることにつなげていきたい。
Q6 このため、実施していくべき施策をどのように考えるか。
A6 一度転出した子ども達に戻ってきてもらうためには、生活や地域の支えとなる産業の活性化や雇用の創出、子育て支援の充実、都市機能の向上など、狭山市の魅力を一層向上させていくことが必要と考えている。