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一般質問要旨

会議名
平成28年 6月 定例会(第2回)
質問日
平成28年6月9日
区分
一般質問
議員名
笹本英輔 (創政会)

要旨

1.大規模災害の対応
(1)支援の対応
【1】熊本地震発生からの狭山市の対応と経過はどのようなものでしたか?
【2】自治体レベルでの上位組織との連携はいかがでしたか?
(2)現地課題
【1】被災地支援を通じて学んだ、支援側の課題とはどのような事ですか?
【2】被災地に職員を派遣した経過と、派遣した職員が現場で目にした課題とはどのような事でしたか?
(3)BCP・受援力
【1】狭山市におけるBCPの策定状況はいかがですか?
【2】災害受援計画の策定が必要と考えますが、市の現状、県の状況、県内他市の状況はいかがですか?
【3】発災時の受援を考える時、連携していくべき外部団体は

―――質問と答弁の要旨―――

◆支援と受援
Q1 県内自治体で狭山市だけが被災地からの早期の支援要請に対応できた理由は。
A1 被災地での活動を希望する職員を募集すると、性別、職種や役職を問わず多くの職員からの希望があった。県の職員の派遣対応が厳しい状況下で、狭山市では防災意識の高い職員が数多くいたので速やかな対応ができたものである。

Q2 被災地支援を通じて学んだ、支援側の課題とは。
A2 地域防災計画の被災地への支援は、災害時の相互応援協定を締結する市町などへの支援が主で、大規模災害への対応を定めていない。全国レベルでの支援の場合にも職員派遣や支援物資の搬送などが迅速に行えるよう、準備体制を整えることが不可欠と認識した。

Q3 災害受援計画の策定の必要性は。
A3 支援を受ける側も速やかに受け入れ態勢を整えられるよう、受援計画をまとめておくことが必要と認識しているが、狭山市では、災害受援計画は地域防災計画の中に、災害時の応援受け入れ態勢を位置づけるにとどまっている。

Q4 今後の狭山市の防災・減災強化、支援・受援体制の強化は。
A4 今後は被災地で活動してきた職員の経験や知識、そして被災地で目の当たりにしてきたそうした課題を当市の防災対策に反映するべく取り組んでいきたいと思っている。また、受援体制の構築に向けて計画をあらかじめ整備しておくことが必要だと考える。防災体制は不断の見直しを行い、大規模災害に向けて対応の強化を図っていきたいと考える。

Q5 熊本地震発生からの狭山市の対応と経過は。
A5 発災から2日後の16日に福祉部門が市役所1階に災害義援金箱を設置し、18日に定例ミーティングで被災地支援への方向性を確認。金銭的支援は、災害義援金箱の設置を地区センターなどにも拡大し、25日から28日までの4日間、市内4カ所の駅頭で職員による募金活動を実施した。物的支援は、20日に近隣4市と狭山市で構成する西部地区5市防災連絡会で構成市からの支援物資を狭山市で取りまとめ、佐賀県武雄市に搬送した。人的支援は、4月25日から29日までの5日間、応急危険度判定士の資格を有する建築職1名を熊本県熊本市と益城町に派遣し、5月1日から7日までの7日間、建物被害認定調査の補助業務を行う一般職3名を熊本県御船町に派遣した。

Q6 自治体レベルでの上位組織との連携は。
A6 全国市長会や全国青年市長会、埼玉県からの被災地情報などをもとに、支援物資の搬送や職員派遣の連携を図って対応した。

Q7 被災地に派遣した市職員が現場で目にした課題とは。
A7 被災地の職員は避難所への対応、膨大な災害対応業務、ライフラインの復旧などの業務に追われ、ほかの地方公共団体などからの受け入れ態勢を整える余裕もなく、支援側と受援側の調整に支障を来していたと聞いている。罹災証明書の発行は、被災者支援システムを導入していたが住民情報や資産税情報と連動していなかったため実際の活用ができず、証明書の発行業務にも大きな支障が生じていたとのことである。事前に受援体制を整えることが不可欠であると認識した。被災地の職員の負担を軽減するためには応援職員が被災地の災害対応業務を肩がわりできるような仕組みをあらかじめ構築していくことも必要であると考えた。

Q8 狭山市におけるBCP(業務継続計画)の策定状況は。
A8 発災時は限られた人員で中断することができない通常業務や災害応急対策業務など最優先に実施する必要があることから、災害時に優先する業務を所有する情報システム課及び下水道施設課においてはBCPを策定済みである。全庁的なBCPは28年度より策定に着手し29年度中に策定する予定である。

Q9 発災時に連携していくべき外部団体とは。
A9 地域防災計画では市の災害対応能力を上回る災害が発生した場合や特殊な技能を要する事案が発生した場合には、埼玉県や県内の他市町村はもとより災害時における相互応援協定を締結している民間会社やNPO、社会福祉協議会、青年会議所等とも連携して必要な支援を受ける。

Q10 被災地の業務を肩代わりできるような体制とは。
A10 災害時に需要が増大する罹災証明発行等の事務や避難所の運営などが考えられる。これらの業務は平時から研修会や訓練等を通じて内容の習得を図り、支援要請があった場合に備えておくことが必要と考えている。
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