一般質問要旨
- 会議名
- 平成29年12月 定例会(第4回)
- 質問日
- 平成29年12月8日
- 区分
- 一般質問
- 議員名
- 千葉良秋 (創政会)
要旨
1.教育の振興
(1)確かな学力の育成
【1】授業の理解度調査において7割以上を理解していると回答した割合は、児童で65.5%、生徒で55.9%であるが教師は83.6%が理解していると回答している。
理解度の認識が教師と児童・生徒の間で大きな乖離がある。その原因を把握し、改善する取り組みをどのように行っているか。
【2】学力・学習状況において学校間の格差はどのような状況にあるか、また優良な学校の指導方針・方法を各校に横の展開をするべきと思うが見解を求める。
(2)教科以外の取り組み
【1】コミュニケーション能力の育成が将来における、社会への適応力を担保する最も重要な教育の一つであると考えられるがどのように教育し、成果の把握をどのように行っているか。
【2】児童・生徒の携帯電話やスマホの所有率が年々増加している傾向にあり家庭学習の時間や睡眠時間の減少につながっていると思われるがどのような対策を行っているか。
(3)不登校への取り組み
【1】児童・生徒の不登校はやや減少の傾向にあるものの、復帰率が低くなっており、原因の多様性が推測される。子供の、将来における自立が危惧され社会的損失や家庭の崩壊につながる重大な問題だが、現状の把握と解決策は。
―――質問と答弁の要旨―――
◆教師と児童・生徒間の授業理解度の認識
Q1 授業の理解度の認識について、教師と児童・生徒の間で大きな乖離(かいり)が見られる。その原因把握と改善の取り組みをどのように行っているか。
A1 教師は、学習の到達度を図る指標が70%から80%でおおむね理解と捉えているのに対し、児童生徒や保護者は、すべての内容を習得することが理解したと捉える傾向があり、これが乖離の原因と考えている。改善の取り組みは、児童生徒が「わかった」「できた」と実感できる授業にすることが重要と考え、狭山市学力向上チャレンジプランを活用し、教師の授業力の向上を図っている。また、指導主事が教員に個別の指導、助言を行っている。
◆学校間の格差解消の取り組み
Q2 学力・学習状況調査において、学校間で格差があるが、優良な学校の指導方針・方法を各学校へ展開すべきと考えるが、どうか。
A2 これまでも研究発表をとおし、成果を上げている学校の特色ある指導方法などをほかの学校でも共有するよう努めている。例えば、特定の教科の指導時間を学年でそろえ、習熟度別に少人数指導による授業を実施することなど、学力向上に効果的であった実践事例を校長会議や研修会などで紹介し、その実践を各学校に促している。
◆コミュニケーション能力育成の教育
Q3 人と人の生身のコミュニケーション能力を育成することが、将来の社会生活を営む上で重要であるがどのような指導を行っているか。
A3 ソーシャルスキルトレーニングやグループエンカウンターによる学習を学級活動の年間指導計画の中に位置づけ、その実施を通して能力の育成に努めている。ソーシャルスキルトレーニングとは、他人とよい関係を築き、社会に適応するために必要な能力を身につけるためのトレーニングであり、例えば上手な断り方や感謝の気持ちのあらわし方などを模擬体験などを通して習得するなど、児童生徒の発達段階に応じた方法でコミュニケーション能力の育成を図っている。
新しい学習指導要領の重点項目の一つである主体的、対話的で深い学びを習得するための授業は、既に各学校では研究・実践しているが、この中でもコミュニケーション能力の育成が図られるよう努めている。