平成28年 6月 定例会(第2回)
平成28年6月13日 (一般質問)
齋藤誠 (公明党)
1.食品ロス削減
2.投票率向上
1.食品ロス削減
(1)教育施設における食品ロス削減
【1】学校、幼稚園、保育所など教育施設における学校給食や食育・環境教育等を通して、食品ロス削減のための啓発を進めるべきであると考えるが、見解をお示しください。
(2)家庭における食品ロス削減
【1】食品在庫の適切な管理や食材の有効活用など家庭でできる取り組みの普及・啓発を強化するべきだと思うが、見解をお示しください。
(3)飲食店等における食品ロス削減
【1】「残さず食べる運動」や「外食持ち帰り運動」の展開など、市民・事業者が一体となった取り組みを進めることが重要である、と考えるが、見解をお示しください。
(4)未利用備蓄食品の有効活用
【1】災害備蓄食品については、有効活用の観点から、例えば、消費期限6ヶ月前などにフードバンク等への寄付を検討してはどうかと考えるが、見解をお示しください。
2.投票率向上
(1)投票しやすい環境整備
【1】「共通投票所」の設置についての見解をお示しください。
【2】期日前投票の時間帯の拡大についての見解をお示しください。
―――質問と答弁の要旨―――
◆狭山市の食品ロスの現状は
Q1 「食品ロス」とは、まだ食べられる状態なのに捨てられてしまう食品のこと。狭山市の食品ロスの現状はいかがか。
A1 狭山市での食品ロスは、燃やすごみとして収集車両から直接ごみピットに投入されるので、計量は困難である。国では1日一人41gと推計していることから、狭山市の家庭で年間約2,300tが排出されていると推計される。事業系の量は、燃やすごみに占める事業系と家庭系の比率をもとに年間約890tとすると、家庭系と合わせ、総量は年間3,200t程度と推計される。
◆30・10運動の普及を
Q2 宴会などで、乾杯後の30分と終了前の10分は食べ残しを減らそうとする「30・10運動」を普及させてみてはどうか。
A2 今後、機会をとらえて市民に啓発を図っていきたい。今年4月には、市の職員が率先して取り組むよう、職員にもったいないの気持ちの大切さと出された料理の食べきりを呼びかけた。
◆食育推進計画に食品ロス削減の項目を
Q3 平成29年度からの狭山市食育推進計画に食品ロス問題を盛り込んでほしいが、お考えは。
A3 国が策定した第3次食育推進基本計画では、重点課題の一つとして食の循環や環境を意識した食育の推進を掲げ、さまざまな関係者が連携しながら生産から消費まで一連の食の循環を意識して、食品ロスの削減と環境にも配慮した食育を推進するとしている。29年度から5年間の新たな狭山市食育推進計画を策定しており、国の計画を踏まえて食品ロスの削減の取り組みを盛り込んでいきたい。
◆幅広い市民運動で意識向上を
Q4 食品ロス問題は、市民運動として消費者の意識向上に取り組む必要があると考えるが、市長の見解は。
A4 資源、食料、そして環境を守っていくために食品ロスという課題を、今後も関係機関と協力しながら意識啓発に努めていきたい。立場上、懇親会の席などにも参加する機会が多いので、3010運動も呼びかけていきたいと思う。
◆フードバンクの活用を
Q5 災害備蓄食品のフードバンクなどへの寄附の検討は。
A5 有効活用を推進する観点から平成25年度より、賞味期限が切れる3か月前のものは自治会や自主防災組織などが行う防災訓練や学校の試食体験で活用するとともに生活困窮者へも配給するなどして有効活用している。今後もまずは市内での有効活用を図っていきたい。フードバンクなどへの寄附は今後検討する。
◆「共通投票所」の設置を
Q6 公職選挙法の改正で、自治体は既存の投票所に加えて、駅や商業施設など利便性の高い場所に「共通投票所」を設置できるようになり積極的に進めていただきたいが、見解は。
A6 1投票区に一つの投票所だったこれまでの制度と比較し投票所の選択肢が広がることから、有権者への利便性が向上すると認識。開設には二重投票を防止するためすべての投票所をオンラインで結ぶ必要がある。しかし、狭山市の場合複数の投票所が民間施設で、オンラインのセキュリティを確保する点で難しい面がある。利便性の高い駅やショッピングセンターなど開設にふさわしい場所には、公共で利用できるスペースと駐車場を確保する必要があるなど、共通投票所を開設するには課題がある。
◆期日前投票での投票時間の拡大を
Q5 今回の改正で自治体の判断で、期日前投票の時間帯を前後2時間まで拡大できるようになったが、見解は。
A5 有権者にとって期日前投票ができる時間帯が最大で4時間ふえることになり、生活スタイルが多様化する今日では、有権者の利便性が向上するものと認識している。しかし、この拡大により期日前投票所の投票管理者の一人1日当たりの勤務時間が連続11時間30分から最大で連続15時間30分に増えるなど考慮すべき課題もある。時間帯別の投票実績の分析や近隣市の動向を注視するなど拡大に伴う効果を慎重に見極めたうえで対応していきたい。