平成29年12月 定例会(第4回)
平成29年12月8日 (一般質問)
加賀谷勉 (公明党)
1.権利擁護
2.防災・危機管理
3.子どもたち一人ひとりに寄り添う
1.権利擁護
(1)成年後見制度の利用促進について
【1】成年後見制度のもつ意義をどのように認識しているか
【2】成年後見制度についてどのような課題認識を持っているか
【3】成年後見制度の利用を促進するために、どのような取り組みを行っているか
【4】成年後見制度の利用が必要な方を適切に制度につなげるため、福祉関係者へのさらなる普及啓発などの取り組みを充実する必要があると考えるが見解はいかがか
【5】成年後見制度利用促進法や閣議決定された基本計画において、市町村計画の策定や支援が必要な方を地域のネットワークの中で発見し早期に支援できる体制づくり等が求められているが、本市の対応はいかがか
2.防災・危機管理
(1)防災力および危機管理体制の強化について
【1】本年度より、市民部に新たに危機管理監を配置し、一層の防災力・危機管理体制の強化を図っていることと思うがこれまでの対応状況はいかがか
【2】昨年8月の台風9号の教訓が本年の台風等の対応に具体的にどのように活かされたか
3.子どもたち一人ひとりに寄り添う
(1)貧困の連鎖を断ち切るための学習支援事業
【1】生活困窮者自立支援事業における学習支援の現状はいかがか
【2】特に福祉、教育の専門知識を持った支援員が行う家庭訪問の役割が重要だと考えるが、現状はいかがか。また、さらなる強化を求めるが見解はいかがか
【3】貧困の連鎖を防ぐためにも、高校中退者や中卒者の高校への復学・進学を後押しするためにも対象を拡大すべきと考えるが見解はいかがか
【4】子どもたち一人ひとりに寄り添いその可能性を開き、将来の選択肢が広がるような取り組みにすべきであり、また安心できる居場所として事業全体の拡充を求めるが見解はいかがか
―――質問と答弁の要旨―――
◆貧困の連鎖を断ち切るための学習支援事業の拡充を
Q1 福祉、教育の専門知識を持った支援員が行う家庭訪問のさらなる強化を求めるが、見解は。
A1 強化として、支援員が、こども支援課の支援担当や生活保護の担当ケースワーカーのほか、学校などとも連携を図り、支援が必要な家庭の把握に努め、その家庭のニーズに沿った支援をこれまで以上に行っていきたい。
Q2 教育委員会や学校、ほかの福祉関連部署との連携、情報共有による支援の強化を求めるが。
A2 教育委員会や学校に周知し利用の促進を図るとともに、必要に応じて教育と福祉に関する部署を集め、家庭の状況に応じた支援策を検討する支援会議を開催するなど、連携の強化や情報の共有を図っていく。
Q3 安心できる居場所として事業全体の拡充を求めるが。
A3 子ども達が抱えている悩みや不安について、学習面のみならず、家庭や学校における悩みや不安を気軽に相談できるよう、支援員が一人ひとりに寄り添って支援を行っていく。また、学習支援事業の中でのイベントの開催やこども食堂との連携などにより、子どもと打ち解け合えるように工夫を凝らし、子ども達が将来の夢を語れる場となるような雰囲気づくり、誰もが参加しやすい環境づくりに努めたい。
◆成年後見制度の利用促進について
Q4 成年後見制度利用促進法や地域連携ネットワークを柱とする国の基本計画を受け、支援が必要な方を地域のネットワークの中で発見し早期に支援できる体制づくりが求められるが、市としての基本計画策定に対しての見解は。
A4 現在のところ策定する予定はないが、成年後見制度の利用促進のための中心的な役割を担う地域連携ネットワークは、支援を必要とする方を早期に発見し早期に成年後見につなぐ仕組みであり、後見人の支援や後見人の不正防止などの機能も備えた大変有用な仕組みであることから、社会福祉協議会と連携を図りながら、体制構築に向けて検討していきたいと考えている。
◆防災力および危機管理体制の強化について
Q5 昨年の台風9号の教訓が具体的にどのように活かされたのか。
A5 今年度、当市に影響を及ぼした台風は7月の台風3号、8月の台風5号、9月の台風18号、10月の台風21号、22号であるが、いずれも台風の襲来する3日前には危機管理課内に緊急事態連絡室を開設し、情報収集と資料作成などを行うとともに、タイムラインに基づき、48時間前には危機対策会議において十分協議を行った上で、災害警戒本部等を設置するなどして対応した。
特に、超大型で非常に強い勢力の台風21号への対応では、総選挙と台風が重なることが予想されたため、職員体制が十分にとれないことを踏まえ、4日前から準備を初め、当日は、対応できる職員が限られた中、避難所開設や避難情報の発令を前倒しして、避難しやすい日中に行う決断をし、避難準備情報高齢者等避難開始を4地区に発令した。また、選挙事務、開票事務が終了した職員を招集し、延べ195名の職員が徹夜で警戒に当たったほか、狭山市消防団にも夜中まで協力をお願いしたことで、災害警戒本部と現地災害対策本部の機能を維持することができたものと考えている。
こうした多くの職員の頑張りと関係機関の協力により、情報収集、伝達、発信等を迅速に行うことができ、的確な判断をもって対応したことが被害の軽減につながったものであり、昨年の台風9号の教訓が十分に生かされたものと考えている。