平成30年 9月 定例会(第3回)
平成30年9月18日 (一般質問)
土方隆司 (新政みらい)
1.児童福祉
2.高齢者福祉
1.児童福祉
(1)児童虐待
【1】児童虐待の防止について
・児童虐待に対する市の認識は。
・児童虐待防止に向けた取り組みは。
・児童虐待の要因は。
・児童虐待に至る背景の傾向は。
・本市における事件発生後の対応は。
・児童虐待を防ぐ上での課題は。
・公的機関の拘束力と強制力は。
・本市の対策は。
・どのように防止策を強化していくか。
・児童虐待防止に向けた市長の所信は。
2.高齢者福祉
(1)多死社会
【1】高齢化に伴う多死社会の到来について
・高齢者福祉の現状は。
・高齢者福祉に対する認識は。
・孤独高齢者への対応は。
・葬儀、納骨、位牌などの取り扱いは。
・高齢者福祉の今後は。
・多死社会に対する見解は。
・多死社会の到来に対する備えについて市長の所信は。
―――質問と答弁の要旨―――
◆子どもたちを救える最後の砦は自治体である
Q1 児童虐待で私が重視しているのは、行政がどこまで介入できるかという点である。報道などで、面会を拒否されて確認ができなかったということを目にするたびに、もっと強固な姿勢で警察の力を借りることができなかったのかと思うが、児童虐待防止における公的機関の拘束力あるいは強制力は。
A1 児童相談所は、児童福祉法に基づき、保護者の同意を得ずに子どもを一時保護することができるが、本年7月、国から虐待のリスクの高い場合には、躊躇なく一時保護を実施するよう都道府県へ通知があった。また、警察は、警察官職務執行法により、人の生命、身体に対し危害が切迫した場合には、他人の土地や建物の中に立ち入ることができることになっている。
Q2 児童虐待の防止に向けた市長の所信は。
A2 昨年、県知事や県内の市町村長が出席する会議で、県内全市町村における虐待情報と虐待者情報の共有化について提案を行った。本年7月には、近隣市間での情報の提供と共有化のルールづくりを提起し、賛同を得た。虐待を未然に防止するための体制の構築を図り、子どもたちの命と将来を守るため、引き続き努力していく。
Q3 児童虐待は全国で発生しており、本市でも平成28年に3歳の児童が虐待により死亡する事件が発生しているが、児童虐待に対する市の認識は。
A3 児童虐待は、次世代を担う子どもたちの心身の成長や人格形成に大きな影響を与える重大な問題であり、行政の果たすべき役割と責任は、一層重要性を増していると認識している。
Q4 現在、高齢者福祉は介護予防や地域包括支援などのサービスを展開しており、それらは高齢者の動向や社会情勢の変化とともに変革してきたと考えるが、狭山市における高齢者福祉の現状は。
A4 本市の高齢化等の状況は、平成30年8月1日現在、65歳以上の高齢者の人口は4万6,038人で、高齢化率は30.3%となっており、全国平均の高齢化率と比べても高い状態で推移しており、地域包括ケアシステムの構築や介護予防教室などの開催、生きがいづくりなどの活動を支援している。
Q5 今後、高齢化の進行により、多くの高齢者が時を同じくして亡くなる「多死社会」の到来が予想されており、多死社会が到来した場合、葬儀場の数、孤独老人の葬儀や身の回りの遺品、遺骨やご位牌の扱いなど色々な問題が発生することが考えられ、そうしたことの窓口が行政に求められることも想定しておく必要があると考えるが、多死社会の到来に対する備えについて、市長の所信は。
A5 平成29年度における75歳以上の死亡者数は1,100人でありますが、75歳以上人口がピークとなる2,030年には、死亡者数は1,783人となることが推計されており、これに伴い、火葬場、墓地、看取り、遺産相続など、故人やその家族に関わる複雑な課題も一層顕在化してくると考えられることから、高齢社会を多死社会と明確に意識しながら、適切に対応していく。