平成31年 3月 定例会(第1回)
平成31年3月7日 (一般質問)
加賀谷勉 (公明党)
1.高齢者福祉のさらなる充実強化を
1.高齢者福祉のさらなる充実強化を
(1)地域ケア体制のさらなる充実強化を望む
【1】高齢者を取り巻く現状と課題をどのように認識されているか。
【2】市内における孤独死・孤立死の現況の把握・認識はいかがか。
【3】地域ケア会議の推進による支えあいのネットワークをさらに強化し充実することが必要だと考えるが見解はいかがか。
【4】生活支援サービスの体制を強化・充実すべきと考えるが見解はいかがか。
【5】要援護高齢者等支援ネットワークの機能強化を望むが見解はいかがか。
【6】地域包括支援センターをはじめアウトリーチによる支援強化をすべきと考えるが見解はいかがか。
【7】狭山市の高齢者福祉の将来像として掲げる、「高齢者一人ひとりが住み慣れた地域で互いに支え合い、安心して生活できるまち」に向けてこれまで以上に取り組みの強化・充実を望むが見解はいかがか。
―――質問と答弁の要旨―――
◆地域ケア体制のさらなる充実強化を望む
Q1 高齢者福祉をはじめ福祉部門全般にかかわる支援体制をアウトリーチによる支援を重点にすべきと考えるが見解は。
※アウトリーチ・・・「手を差し伸べる」という意味で、対象者のいる場所を訪問し、積極的に働きかけていくこと。
A1 アウトリーチが必要な支援の対象者は、精神的な問題や生活困窮などを抱え、自ら支援を求めることができず、潜在的な支援のニーズが放置されたまま、何らの支援にもつながらないような方である。既存の福祉制度やサービスの枠にとらわれず、トータル的なサポートの考えに立った、アウトリーチによる支援が重要になってくるものと考える。
Q2 地域における高齢者の相談窓口としてかなり周知徹底されてきた地域包括支援センターの支援対象枠の拡大による機能の強化が必要だと考えるが見解は。
A2 厚生労働省において進められている「地域共生社会」の取り組みは、高齢者、障害者、生活困窮者、子どもなどの各福祉制度の狭間にある課題の解決に向け、地域力を強化することを目的としているもので、実現に向けた法改正などが順次進められている。本市も、トータルサポート推進室を設置し、課題の解決に向けた取り組みを進めているが、さらなる強化に向けて、全世代対応型の地域包括支援センターの設置を今後、研究していく。
Q3 2025年その先の2040年を見据えてケースワーカーをはじめとする職員体制の強化・充実そして育成はまさに今からすべきだが見解は。
A3 職員体制の強化、充実と育成は、第1次ベビーブームで生まれた「団塊の世代」が、75歳以上となる2025年、また、全国的に高齢者人口がピークに達すると言われる2040年には、高齢者に係る医療や介護の需要が増大するとともに、公的な制度の網から漏れてしまい解決の術をもたない高齢者も増加してくるものと考えられる。
こうした中では、アウトリーチにも対応した職員体制により、トータルサポートの立場から、必要な支援を行うことができるよう、組織体制の強化、充実とともに、職員の育成にも取り組んでいく必要があると考えている。
Q4 トータルサポート推進室・体制との連携強化は絶対的に必要かつ重要だと考えるが見解は。
A4 現在でも、トータルサポート推進室の窓口に相談があった場合でも、内容が高齢者に関わるものである場合には、トータルサポート推進室から長寿安心課に連絡があり、その後、両課のメンバーが中心となって検討会議を開催して、連携を図っているところである。こうした中、80歳代の親に無職の50歳代の子が同居し、親に養ってもらっているという、いわゆる「8050問題」が、本市においても顕在化しつつあるが、こうした問題については複数の課題が交じり合っていることから、トータルサポート推進室を中心に、関係課が連携を強化して対応することが益々求められてくることから、こうした視点から、体制の強化を図っていく必要があると考えている。