令和2年12月 定例会(第4回)
令和2年12月8日 (一般質問)
衣川千代子 (日本共産党)
1.店舗・住宅改修工事費補助金制度
2.労働現場の実態
3.建設労働者
1.店舗・住宅改修工事費補助金制度
(1)制度の拡充について
【1】新型コロナウイルス感染症対策の新しい生活様式に対応する工事を対象にしては。
【2】助成額、助成率の引上げの考えは。
2.労働現場の実態
(1)公契約条例
【1】公契約条例制定に対する考えは。
【2】国、県の動向をどう捉えているか。
(2)建設業の現状
【1】建設業の実態をどう捉えているか。
【2】賃金調査について実施の考えは。
3.建設労働者
(1)建設キャリアアップシステム(CCUS)
【1】CCUSについての認識は。
【2】公共工事での活用について
・公共工事の現場でCCUSの推進についての考えは。
・「CCUS義務化モデル工事」もしくは「CCUS活用推奨モデル工事」の試行についての考えは。
・総合評価方式にCCUSを加え加点対象とすることについての考えは。
―――質問と答弁の要旨―――
◆公契約条例制定に対する考えは
Q1 015年6月定例会の一般質問で「法を根拠とすることが望ましいと認識している。国等の動向を注視していく」との答弁だったが、この後の公契約条例制定の考えは。
A1 公契約条例は地方自治体の事業の受注業者に雇用される労働者に対し、地方自治体が指定した賃金の支払いを確保させることを規定するものである。労働者の労働環境や待遇の改善は、対象が公契約のみに限られる条例によるものではなく、最低賃金法や労働基準法などで下支えした上で、各事業者の労使間での交渉により自主的に決定されるものと認識する。現在のところ公契約条例を制定する考えはない。
◆建設業の実態をどう捉えているか
Q2 国交省は、2013年から公共工事設計労務単価を8年間引き上げ、2020年3月には20,214円と最高値を更新した。埼玉土建の賃金アンケートでは15,909円で、4,305円の差が出た。未だに元請けの労務費の見積が現場の賃金まで届いていないことの表れと思うが、実態の把握は。
A2 国が指摘するように、建設業は重層下請構造が存在し、工事の質や安全性の低下のおそれ、下位下請の施工対価の減少や労務費へのしわ寄せのおそれなどの課題があるものと認識している。これに対し国は、就労環境の改善などを図るために、専門工事業者が中核的な技能労働者を社員として雇用しやすい環境を整備できるよう、平成31年4月から建設キャリアアップシステムの運用を開始した。