令和6年6月 定例会(第2回)
令和6年6月18日 (一般質問)
衣川千代子 (日本共産党)
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1.労働現場の実態
2.建設業労働者
1.労働現場の実態
(1)公契約条例
a.建設業の実態をどう捉えているか。
b.若手建設労働者の減少状況の理由をどのように考えているか。
c.設計労務単価をどう捉えているか。
d.公共工事設計労務単価と雇用に伴う必要経費の関係をどう捉えているか。
e.賃金調査実施の考えは。
f.公契約条例の制定が必要と考えるが市の見解は。
2.建設業労働者
(1)建設キャリアアップシステム(CCUS)
a.CCUSについて市の認識は。
b.市発注の現場でのCCUSの周知と登録推進をどう考えているか。
―――質問と答弁の要旨―――
Q1 若手建設労働者は入職してもすぐ辞めるなど人手不足が深刻。市はどう捉えているか。
A1 国の調査によると、建設業の技能者のうち、今後建設業を支える29歳以下の割合は全体の約1割であり、若手入職者の確保や育成が喫緊の課題である。市でも建設業事業者は災害時など地域の守り手として重要な役割を果たしていただくことから、担い手の確保に当たり、就業者の処遇改善や働き方改革などによる、魅力ある就労環境の実現が必要であると考えている。建設業では3Kイメージのほか、長時間労働や休日が少ないなどの雇用形態、日給月給制などの収入の不安定さなども、若い建設労働者が減少している一因となっていると捉えている。
Q2 国が公共工事の積算に用いる労務単価である公共工事設計労務単価を、どう捉えているか。
A2 国土交通省及び農林水産省で、建設労働者などへの賃金の支払い実態調査から47都道府県、51職種別に設定しており、本市も国や埼玉県と同様に、この単価に基づき定められた積算方法により設計を行っている。
Q3 国は12年間も公共工事設計労務単価を上げ続けているが、二次、三次と続く下請労働者に労働者本人が受け取るべき賃金が支払われていない。公契約条例制定の考えは。
A3 労働基準法や最低賃金法などの労働関係法令の遵守を徹底することにより対応することが適切であると考えられることから、現在、公契約条例を制定する考えはない。
◆建設キャリアアップシステム(CCUS)の市の認識は
Q4 技能者一人一人の就業実績や資格を登録し、現場作業の効率化につなげるシステムであるCCUSに対する市の認識は。
A4 交付されたカードに蓄積された情報を基に、それぞれの技能者の評価が適切に行われ、処遇改善や人材育成につながるものであると認識している。また、今後、週休2日制モデル工事における達成状況の確認や、建設業退職金共済制度の掛金充当確認などに活用することにより、事務の効率化と労働時間の縮減、併せて国による労務費調査との連携なども検討されていることから、建設業の担い手確保に資する様々な活用が期待できるものであると認識している。
◆市発注現場でのCCUSの周知と登録推進は
Q5 CCUSは一部大手ゼネコンで登録が進んでいるが建設業全体では進んでいない。市での取り組みは。
A5 国や埼玉県が示す施策や他の制度との連携などの新たな取組、また、技能者の登録状況やシステム普及状況などの動向を注視しながら、普及促進について本市としての取組を研究していく。